ラテン語の入力方法

これは、ラテン語プログラミング Advent Calendarの 5 日目の記事です。
残念ながら私はプログラマではないので、壮絶に流れをぶったぎって基本に立ち返り、手元の環境 (当然 emacs) でラテン語を入力する方法について調べてみました。

ラテン文字は、基本的に英語のアルファベットと同じなので、実は特に工夫をするまでもなくほとんどそのまま入力できます。ただし、次のような場合に特殊文字が必要になります。

  • 母音に長短の区別があるため、表記上で長母音を明示したい場合 (マクロン)
  • アクセントの位置を明示する場合 (アキュート・アクセント)

ちょっと調べてみた範囲では、この他にも稀に短母音を明示する記号 (ブレーヴェ) を使うケースがある他、ギリシャ語由来の言葉をそのまま表記する場合は、ギリシャ文字を使うこともあるようです。
アクセントに関しては音節によって定まる明確なルールがあるため、いちいち明示しなくてもいいと考えれば、初学者的にはとりあえず長母音が入力できればよさそうですね。案外気楽に入力できるような気がしてきました。

さて、肝心の入力方法ですが、emacs に標準で用意されている input method を利用します。M-x list-input-methods すると、言語ごとに利用可能な input method が一覧されますので、ラテン語のところを見てみましょう。

Latin
  latin-prefix (`L>' in mode line)
    Latin characters input method with prefix modifiers.
  latin-alt-postfix (`L<' in mode line)
    Latin character input method with postfix modifiers.
  latin-postfix (`L<' in mode line)
    Latin character input method with postfix modifiers.

それぞれの input method におけるキーの組み合せは、M-x describe-input-method で調べることができます。例えば、私の好みは postfix (アルファベットの後で特殊指定する) なので、こういう感じになります。

Input method: latin-postfix (mode line indicator:L<)

Latin character input method with postfix modifiers.
This is the union of various input methods originally made for input
of characters from a single Latin-N charset.

<<はてダは UTF8 非対応なので snip>>

実際に入力する時は、M-x set-input-method で input method を指定します。上の表を見ながら、実際にいろいろ入力してみましょう。入力がおかしくなったので戻したい、という場合は C-\ で ON/OFF を切り替えることができます。

上にも書きましたが、とりあえず母音のマクロンだけ入力できればいいなら、"a-" "e-" "i-" "o-" "u-" だけで事足りるはずです。まずはこれを武器に、格変化の写経からはじめてみるといいのかなーと思います。

Omnium rerum principia parva sunt.