Debian/Ubuntu Advent Calendar の紹介
これは、ディストリビューション/パッケージマネージャー Advent Calendarの 23 日目の記事です。
実は Debian/Ubuntu 界隈では、2011 年から単独で Advent Calendar が走っていたりします。
Advent Calendar は毎日楽しみにめくっていくにはいいのですが、後で見返すのはなにげに面倒だったりしますので、紹介も兼ねてこれまでの Advent Calendar エントリを整理してみました。
最初は可能な限り拾おうと思っていたのですが、ちょっと収拾がつかないので、Debian 固有かつ時事ネタでないものに絞りました。
インストールとブート
Live イメージ作成ツールの紹介から、ブートローダ設定、加えて自動インストールでは欠かせない preseed の Tips などです。
- 2012 No.11 live-build による Live システムの作成
- 2012 No.06 grub2のデフォルト起動エントリーを変更する
- 2012 No.14 GPT 対応の preseed の書き方
- 2012 No.23 Debian Installer: preseed で pkgsel を実行しない方法
各種アーキテクチャとクロス環境
Debian は主流でないアーキテクチャへの移植版も、作業する人がいる限りは公式に含められる可能性があります。そういったアーキテクチャやクロスビルドについての記事あれこれです。
- 2011 No.24 クロスコンパイル環境を構築する
- 2013 No.01 multiarch アーキテクチャ用に apt-line を設定する
- 2013 No.10 debianでarmhfのクロスビルド環境を構築する方法
派生ディストリビューション関連
Debian には 派生版がたくさん存在しています。Ubuntu が筆頭ですが、他にもこんなのがあるよ、という紹介です。
- 2011 No.15 みんなのためのDebian Pure Blends
- 2013 No.12 Debian Jr. Project
Debian システム管理
ユーザとしては、日常での運用管理で役立つこれらの記事が有用かと思います。
- 2013 No.03 How to change timezone in Debian
- 2013 No.05 Assigned native IPv6 automatically from RA
- 2011 No.18 debsecan で Debian のセキュリティ情報を管理する
APT とパッケージ
Debian の肝である、APT とパッケージについての各種 Tips です。
- 2011 No.19 どのパッケージがディスクスペースを取っているか確認する
- 2011 No.17 Debian Package の changelog を取得する
- 2011 No.02 apt-mark 使ったパッケージのhold と unhold
- 2012 No.01 cron-apt で常に最新状態を保つ
- 2011 No.01 apt-rdepends を使っていいのは小学生まで
- 2012 No.12 Oracle Java を Debian にインストールする
- 2013 No.02 pdiff を無効にする
- 2012 No.07 apt-forktracer を使ってパッケージをチェックする
- 2011 No.25 dcmdを使ってパッケージリストを抽出し、その一覧を処理する
- 2011 No.07 dlocateパッケージを使ってファイルやパスがどのパッケージに含まれているものなのか確認する
- 2012 No.20 特定のファイルがどのパッケージに含まれているかを調べる
パッケージ開発
意外なことに、パッケージングそのものについての記事はあまり数がありませんでした。
- 2011 No.06 dget でソースパッケージが展開できない問題を回避する
- 2012 No.10 .gem から .deb へ 〜 gem2deb の紹介
- 2011 No.16 DEP3 形式のパッチで debian/changelog を更新する
BTS あれこれ
何かやってみたいけど、とっかかりがないなー、という方はまずこのあたりからどうぞ。
- 2013 No.06 how-can-i-help コマンド
- 2011 No.03 pythonでBTSの情報をゴニョゴニョする。
- 2011 no.23 rc-alert/popbugs コマンドを使ってシステムにインストールされているRCバグを確認する
ビルド環境など
ビルドのために入れた依存パッケージをそのままにして環境が汚れるのは避けたいものです。隔離したり記録をとったり、いくつかやり方がありますので、好みの方法を参考にしてみてください。
- 2011 No.04 debfoster で作業環境の初期状態を管理する
- 2011 No.14 mk-build-deps を使ってパッケージのビルドに必要パッケージをインストール、アンインストールする
- 2013 No.11 git-builpackageを使う
- 2011 No.11 cowbuilder/pbuilder でbaseイメージを分けて使う
パッケージの情報収集
開発時に必要なパッケージ情報をあれこれ知りたい場合は、これらの手段を使うことができます。
- 2011 No.13 パッケージで使っているパッチシステムを確認する
- 2011 No.20 ABIやAPIの変更に伴い、新しいパッケージ依存に移行中のパッケージをチェックする
- 2011 No.21 getbuildlog を使ってパッケージビルドログを取得する
- 2012 No.09 nmudiff の使い方
Debian Maintainer 向け
Debian Developer になるのはとても大変ですが、そうでなくても Debian Maintainer としてパッケージをメンテナンスすることはできます。そんな見習い開発者向けにはこういった記事があります。
- 2012 No.21 Maintainer Dashboard 便利
- 2012 No.13 namecheck / 同じ名前のパッケージ/プロジェクト名がないか確認する
- 2012 No.19 パッケージにアップロード権限をつけてもらう
- 2013 No.09 Debian Developer 以外の人が alioth の collabo-maint を利用する
複数リリースを渡り歩く
Debian は昨今の状況においては、リリースのペースが比較的ゆっくりです。以前のリリースや、開発版と安定版が併走する期間も長いので、その間の差分が気になることもあると思います。そういう場合はこれらの記事を参考にしてみましょう。
- 2012 No.15 rmadison コマンドで各リリースのパッケージバージョンを取得する
- 2012 No.16 pull-debian-source pull-lp-source で各リリースのソースを取得する
- 2012 No.17 ディストリビューション間のバージョンを比較する
各種資料や情報源など
まずは、この記事のもととなった、これまでの Advent Calendar の一覧です。ここでは紹介していませんが、各種アプリ紹介や利用上の Tips、いろんなハードに入れてみた、などの記事もありますので、眺めてみると面白いのではないかと思います。
- Debian/Ubuntu JP Advent Calendar 2011
- Debian/Ubuntu JP Advent Calendar 2012
- Debian/Ubuntu JP Advent Calendar 2013
インストールしたパッケージについて、可能な限りそのシステム上でドキュメントを参照できるようにする、というのが Debian のポリシーなのですが、Debian 自体の操作についてもちゃんと用意されています。
- 2011 No.22 debian-refcardパッケージと Debian チートシート
なお、関東と関西でほぼ毎月行われている Debian 勉強会では、TeX で作成している配布資料をリポジトリが公開しており、誰でもビルドできるようになっています。ビルド方法は、次の記事が参考になるでしょう。
というわけで、これまでに書かれている Advent Calendar 記事を振り返ってみました。ぜひ活用してみてください。